CASE20
日々の窓口業務で患者さんとの快適なコミュニケーションに
comuoonを活用されている事例をご紹介します。
・服薬指導における「聴こえにくさ」の問題にリスクを感じていた。
・どんな患者さんに有効で、どういった店舗で効果的か、現場の声をもとに検証。
・患者さんに好評だったため、全国93店舗の窓口に計100台を本格導入。
Q. comuoon導入の経緯をお聞かせください。
私たちアイン薬局では、日々多くの患者さんが訪れる待合室のより良い環境づくりに継続的に取り組んでまいりました。その中でお薬の説明が聴こえにくい患者さんに対するサポートも重要な課題と考え、具体的な改善策のひとつとして聴こえ支援機器であるcomuoonの導入を検討したのがきっかけです。2016年の8月から私が所属する西新宿店と他3店舗で試験的に導入し、実際にどんな患者さんに有効で、どういった店舗で効果的なのか、現場の声をもとに検討を重ねました。私自身、薬局は入れ替わり立ち替わりいろいろな方が訪れる場所ですので、耳につけたり外したりすることなく、窓口に設置されたスピーカーを通してどなたにも聴こえやすい声でお話ができるcomuoonの特性はとてもマッチしていると感じました。実際にご利用になられた患者さんに好評だったこともあり、本格的な導入が決まり、現在は全国93店舗に計100台のcomuoonが設置されています。
Q. comuoonがあることでどのような変化がありましたか?
耳につけない画期的な製品ですので、患者さんもcomuoonに対して興味を示されますし、いつもと違って声が聴こえやすいということに驚かれる方も多いですね。私が印象に残っているのは「自然に聴こえるから、聞き返さなくてよくなったよ」と嬉しそうな表情をされていた患者さんや、「聴こえているから逆に質問ができるようになった」「安心して薬を飲めるようになった」とおっしゃる患者さんたちの反応です。そういった声からも、聴こえやすくなることで患者さんの心の負担が減っているということを改めて実感しました。comuoonが設置される前は、ガヤガヤとしている薬局内で聴こえにくい患者さんの耳元まで身を乗り出してお話するようにしていましたが、それでも伝えようとすると声のボリュームがどうしても大きくなってしまい、周りに聴こえてしまうのではないかという心配がありました。いまはそういった心配もありませんし、逆に若年層の患者さんや耳が聴こえる高齢者の方に対しても、雑踏の中でもより聴こえやすいクリアな声で薬のご説明ができるようになったと感じています。加えて、私たち薬剤師にとってもcomuoon導入による変化があったと感じています。2台導入していた東北のある店舗では、それまで筆談でしかコミュニケーションがとれなかった患者さんとcomuoonを通して会話でのやりとりができるようになり、そのことに感動した薬局長から「別の店舗でも使いたいから、2台あるうちの1台を移動してもいいですか?」と要望があったそうです。この話からも、患者さんとのやりとりがスムーズにいくということ以上に、大きな意識の変化をもたらしてくれる製品なんだと感じました。
Q. comuoonを今後どのように活用していきたいですか?
薬局で扱う情報というのは、患者さんご本人にとってとても重要なものです。私たち薬剤師には、その情報をしっかりとお届けするという使命があります。患者さんの耳が聴こえる、聴こえにくいに関わらず、確実にお届けしなければならない情報ということに変わりはありません。だからこそ、comuoonのような機器はとても大きな役割を担ってくれていると思いますし、私自身comuoonを使うようになって、以前に増して伝えることの大切さを強く意識するようになりました。今後は、その意識を薬局のスタッフに共有していきたいと感じています。comuoonはとてもシンプルで使いやすい機器ですが、患者さんによって顔の高さや耳の位置などが違いますので、高さや角度などを微調整することでより聴こえやすい状態をつくることができます。comuoonを設置している窓口にいつも同じ薬剤師が立つわけではないので、その辺りのコツや習熟度の差を埋めるためにも、現場レベルでcomuoonに対するリテラシーを高める情報の共有を行っていきたいと考えています。また、アイン薬局全体としても、より聴こえやすい薬局をめざして、comuoonを実際に使っていく中で見えてきた課題の洗い出しも行っていく予定です。comuoonという素晴らしいツールを最大限に活用するためにも、常に工夫や努力を続けていくことが重要だと感じています。
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※取材内容は2017年4月時点のものです。