歌詞のある曲に目覚めたのは
comuoonのおかげ
高校入試を目前にcomuoonと出会った小川椋平さんは、お母さまと担任の先生の連携により、私立・公立ともにcomuoonを使って英語のリスニング試験を受験でき、無事に合格を勝ち取りました。またcomuoonによる映画や音楽の鑑賞を通じて〝音〟の魅力にめざめ、感性を磨き、将来の可能性をますます広げています。
歌詞のある曲に目覚めたのは
comuoonのおかげ
高校入試を目前にcomuoonと出会った小川椋平さんは、お母さまと担任の先生の連携により、私立・公立ともにcomuoonを使って英語のリスニング試験を受験でき、無事に合格を勝ち取りました。またcomuoonによる映画や音楽の鑑賞を通じて〝音〟の魅力にめざめ、感性を磨き、将来の可能性をますます広げています。
高校入試を目前にcomuoonと出会った小川椋平さんは、お母さまと担任の先生の連携により、私立・公立ともにcomuoonを使って英語のリスニング試験を受験でき、無事に合格を勝ち取りました。またcomuoonによる映画や音楽の鑑賞を通じて〝音〟の魅力にめざめ、感性を磨き、将来の可能性をますます広げています。
福岡工業大学附属城東高等学校1年生。箱崎中学校在籍中にcomuoonを使用。
小川 椋平さま
母・章代さま
福岡市立箱崎中学校 数学教諭
宮崎先生
導入前
これまで補聴器とFMやデジタルの補聴援助システムを利用していたが、中学に入って英語の授業が難しくなるにつれ英単語の子音が聴き取りづらくなり、より難度が高くなる英語の授業や高校入試に不安を抱いていた。
導入後
音の聴こえが格段に解消し、英語の授業が楽しくなった。
先生の交渉によって入試でもcomuoonを使い、無事合格を手にした。
リズムしかわからなかった音楽のメロディーや歌詞を楽しめるようになり、〝音〟の魅力や歌詞のすばらしさに目覚めた。
──comuoonを使って高校入試を受験した、とうかがいました
小川: 中学3年の12月に宮崎先生からcomuoonの情報を聞いてさっそく試してみたところ、いつも使ってきたデジタル補聴援助システムよりずっと聴こえやすくて驚きました。
ぜひ高校入試の英語のリスニング試験で使いたいと思い、使用実績を積むため、すぐに授業で使い始めたのです。
宮崎: 高校入試で補聴援助システムの使用許可を得るには、中学での使用実績が必要です。
そのため年明け、3学期が始まると同時に英語の授業で使い始めました。
小川: もともと1月末の私立高校入試には、いつも使っているデジタル補聴援助システムの使用許可を申請していましたが、comuoonの方がずっと聴こえやすいので急いで機器の変更申請をして使用許可を得ました。
公立高校は3月半ばが入試本番でしたが、事前の打ち合わせが大変でした。結果的に公立・私立両方ともcomuoonを使い、別室で英語のリスニング試験を受験することができました。宮崎先生と母のおかげです。
宮崎: 公立高校の入試では、結局デジタル補聴システムの使用申請は却下され、comuoonの使用は許可してもらいました。仕様やエビデンスなどの資料がそろっていて、そのまま提出できたので助かりました。
本番の2~3週間前にやっと許可が出ましたが、申請してから3回ほど、事前面談や音量調整等の打ち合わせがありました。そのたびに「聴こえにくい英単語の子音が聴き取りやすくなる機器です」「福岡市立心身障がい福祉センターにも設置されている信頼できる機器です」と、懸命にアピールしました。
──それほどcomuoonの音は聴き取りやすかったですか?
小川: いつも使っているデジタル補聴システムの音は、耳元にただ大きな音が入って来る感じですが、comuoonは明瞭な音がちょうど良い音量で直線的に届きます。
聴こえかたは人それぞれだと思いますが、僕にはとても聴き取りやすい音です。おかげで英語の授業も楽しくなりました。これから入学してくる難聴の後輩たちにも、comuoonを使ってぜひ楽しく英語の授業を受けてほしいですね。
宮崎: 現在、3年生に1名難聴の生徒がいて、英語の授業でcomuoonを使っています。
今年1月にお借りした据え置きタイプは、返却後に箱崎中で1台購入しました。その後、お借りしていたモバイルタイプは、NPO法人 日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会より11月に寄贈していただける予定です。
小川: ステイホーム期間中、『きこえのあしながさんプロジェクト』でcomuoonを長期貸し出ししていただき、自宅で映画『ジュラシックパーク』を見ました。
はじめは食卓に置いて前から音を聴いていたのですが、comuoonの前に座ってみたら、まるで映画館のように迫力ある音が耳に届いてびっくりしました。ふだん自宅ではポータブルスピーカーを使っていますが、comuoonは今までのスピーカーとは明らかに違うと感じています。
また、今まで音楽はタブレットで聴いていましたが、comuoonに接続して聴くと、全然違います。以前はリズムでしか音楽を楽しめなかったけれど、comuoonのおかげでメロディーはもちろん、歌詞のある楽曲を楽しめるようになりました。
好きなアーティストは米津玄師さん。小学校の頃、合唱の時間はメロディーや歌詞がわからず困りましたが、comuoonを使えばメロディーや歌詞の素晴らしさがよくわかります。気がつけば、よく歌を口ずさむようになりました。
──comuoonと出会って思うこと、感じることはありますか
宮崎: 私は大学卒業中に障がい者スポーツに出会ったことで、障がいへのアンテナが立ったように思います。
その後、教師になって前任校の肢体不自由支援学校に4年勤務した後、箱崎中に難聴学級が立ち上がった4年前に赴任しました。小川君には入学当初から関わってきて、明るく前向きな彼の個性がこれからもそのまま伸びてほしいと願っています。
comuoonの情報は、障がいのサポートシステムや機器をネット検索する中で、偶然行き当たりました。小川君はもちろん、私にとっても嬉しい出会いでした。
小川: 高校ではcomuoonを使っていませんが、英語は必ず予習をするよう心がけ、特に文法の予習に力を入れています。
好きな教科は理科です。
できれば今後、英語の授業でcomuoonが使えれば嬉しいですが、それ以上に心配なのは、大学受験で英語のリスニング試験をどうクリアするか。でも必ず解決方法は見つかると思っています。
宮崎: 将来どんな夢を持っているの? 確か、中2の時の職場体験でとても刺激を受けたと言っていたよね?
小川: ドラッグストアで職場体験させてもらったのをきっかけに、自分の将来や仕事について考えるようになりました。
どんな仕事がいいのか具体的にはまだわかりませんが、社会にお金を循環させていくような、スケールの大きな仕事がしたいです。
comuoonは僕に、いろいろな楽しさを教えてくれました。これからも、さまざまな場面で将来への希望を感じさせてくれると期待しています。
【母・章代さまのコメント】
comuoonを受験で使えるよう、宮崎先生がcomuoonと既存のデジタル補聴システムとの聴こえの対比表を手に東奔西走してくださり、無事に椋平は高校生になれました。心から感謝しています。
難聴について、まだ十分に知られていないと実感する機会は多いです。福岡市は人口約160万人の都市ですが、聴覚教育に関する選択肢は限られていますね。
聴覚特別支援学校(別名/聾学校)のほかは、箱崎小学校と箱崎中学校に難聴特別支援学級があるだけです。あとは難聴の通級教室が2つの小学校にあるのみ。
教育現場を増やすのは簡単ではないのでしょうが、それなら専門性を持った先生が地域の学校に足を運んで現状を把握したり、保護者の巡回相談を受けたりという流れができればいいなと感じます。
本人は、大学受験に向けて英語のリスニング試験が心配なようですが、高校の先生方がふだんの授業への配慮はもちろん、受験対策についてもいろいろと考えてくださいます。本当にありがたいことです。
もし中学時代に宮崎先生と出会っていなかったら、高校受験という壁はとてつもなく高く、厚く、果たして家族だけで乗り越えられたかどうか……。ともに考え、行動し、連携することから生まれる〝先生への信頼感〟。そのきっかけを、宮崎先生は体現してくださいました。
現場の先生方はみなさん、本気で椋平の力になって下さいます。そんな先生方に出会えた私たちは、本当に幸せです。
※取材内容は2020年8月時点のものです
はじめのお貸出しの時から宮崎先生の想いとその行動に心を打たれました。そんな宮崎先生の働きかけは、一生忘れない、一人の人生を変えるほどの勇気と優しさを持った行動だったのだと思います。また印象に残っているのは、インタビューの中で小川君が話してくれたcomuoonを使い音楽にも目覚めたことからカラオケにも行くようになったということで、前向きな行動変容の切っ掛けになっていることにも嬉しく感じました。今後も教育の場で周囲の理解が得られず困っている子供達や親御様のお悩みに耳を傾け、私たちが出来るサポートを続けていきたいと思います。