CASE22
聴覚に障がいのある社員も多く働くアダストリア・ゼネラルサポートさま。
毎日の業務でのcomuoon活用事例についてご紹介します。
振り返る必要があり、内容理解に時間がかかる。
あるのかとネガティブな気分になってしまう
障がいのある社員が多く働いている山形事務センターで試験的にcomuoonが
導入され、複数の社員に有用性が認められた。
音を音として認識し内容を理解できるようになった。
会社全体としてのパフォーマンス向上にもつながっている。
Q. comuoonが職場に導入された経緯についてお聞かせください。
アダストリアグループの障がい者雇用の促進と業務のサポートを目的に設立されたアダストリア・ゼネラルサポートでは、約7割の社員が何かしらの障がいを抱えながら働いています。その中で、聴覚に障がいのある社員が多く働いている山形事務センターで試験的にcomuoonが導入され、複数の社員に有用性が認められたということで、この水戸事務センターでも具体的に導入が検討されました。2台あった山形事務センターのcomuoonを1台借りる形で試験的に使ってみると、驚くくらいクリアな音で、相手の声がとても聴きとりやすかったんですね。それで水戸事務センターの方にも正式に1台導入していただくことになりました。いまは毎朝行われる全体朝礼やチームでの朝礼を主に、週次・月次の報告会やミーティング、上長やスタッフとの面談、説明会やプレゼンテーションを聞く際などにcomuoonを活用しています。
Q. comuoonがきて、どのような変化がありましたか?
日常的に使う場面は、やはり全体朝礼やチームでの朝礼になります。その際、発言している方の声がリアルタイムに耳に入ってくることがすごくうれしかったですね。以前は、相手の口元を注視して発言の内容を頭の中で補完したり、会議の流れからおそらくこういう話の内容だったのかなと後から振り返ることが必要だったのですが、そういった時間が大幅に減りました。その他にも、それまでは聴き返しても相手の性別や声質によっては聴きとりにくいことも多々あったのですが、大抵はクリアに聴きとれるようになりました。また、comuoonがあることによって、自分の意見や考えを発言するのを躊躇ったり、発言のタイミングがつかめなかったりということも少なくなったように感じています。私は主任という立場上、会議に参加することが多いのですが、以前は会議が終わるたびに「また参加しているだけだったな」と感じたり、「自分が参加する意味があるのか、作業をしている方が良いのでは」と思ったり、何かと後ろ向きな気持ちになることが多かったんです。しかし、comuoonのおかげで、会議に臨む姿勢が180度変わりましたし、何より前向きに考えられるようになったことが一番の変化ですね。comuoonが職場にやってきて1年弱ですが、自分の中でなくてはならない存在になりつつあります。
Q. 同じ悩みを抱えていらっしゃる方に向けてメッセージをお願いします。
手話や筆談など、聴覚障がい者にとってコミュニケーションを補助する方法はいろいろとあります。しかし、手話や筆談のみではニュアンスなどがどうしても伝わりきらない場面も出てきてしまいます。そういう意味でも、comuoonの力を借りて、音を音として認識できることは大切なことですし、高度難聴の自分にとっては、そういったコミュニケーションの手段が多ければ多いほど、より正確な情報が得られることにもなります。そして何より、comuoonを通して自分に残っている聴力を使いながら相手と話ができるということは大きな喜びにつながっています。いまはまだ職場のみですが、comuoonのような機器が世の中にあたり前にあるような日が来ることを切に願っています。
上司の声
comuoonが来たことで、聴こえることの喜びを感じてもらえたことが一緒に働く者として何よりうれしいことですね。その結果として、仕事への姿勢もより前向きになっていますし、会社全体としてのパフォーマンス向上にもつながっています。弊社では約7割の社員が障がいを抱えながら働いています。だからこそ、社員全員が障がいの有無に関わらず、共に助け合うということをあたり前のこととして認識しています。しかしながら世の中全体では、障がいを抱えた人たちが少数派である場合の方が多いというのが現実です。そのとき、話す側から歩み寄るcomuoonの存在は、相互扶助の大切さをより意識するいいきっかけになると思います。何より、聴こえにくい状況にある方が遠慮せずいられる環境が、このcomuoonとともに世の中にもっと広がっていくと良いですね。
※取材内容は2017年6月時点のものです。