- 2017.08.17
- その他
【研究成果】卓上型対話支援システム「comuoon®」脳科学的視点から語音弁別の有用性を発表
ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社(本社:東京都港区 代表取締役:中石 真一路 、以下『ユニバーサル・サウンドデザイン』)の代表取締役・中石真一路が研究員として所属する広島大学宇宙再生医療センター 聴覚リハビリテーション研究グループは、このたび米国で開催された米国脳科学関連学会「14th Annual World Congress of Brain Mapping and Therapeutics」および、「第118回日本耳鼻咽喉科学会通常総会・学術講演会」において、当社が開発・販売している卓上型対話支援システム「comuoon®(コミューン)」に関する新たな有用性について発表いたしました。
近年、加齢に伴う難聴者の人口は年々増加しており、日本の難聴者率は人口の10.9%に上ります(※1)。また、「インフォームドコンセント」という考え方が浸透し、病院窓口での高齢患者とのコミュニケーション課題が問題視されるようになってきています。このような背景の中で、話者側から音声コミュニケーションを支援する世界初(※2)の卓上型対話支援システム「comuoon®」は対話支援の世界における新しいトレンドとして注目を集め、現在学校や病院、福祉施設、一般企業、行政機関など、全国各地約3,000ヶ所以上の施設に導入されています。
本研究は、全頭の神経活動を評価できる脳磁計を使用し、comuoon®と一般的なスピーカーにおいて聴き取りにどの程度改善が得られるのかを調査したものです。検証の結果、comuoon®は一般的なスピーカーと比較した際に、大脳皮質レベルで難聴者の語音弁別の有用性を確認しました。これは、comuoon®が難聴者への生活支援ツールならびに、聴覚リハビリツールとして活用できる可能性を示唆しています。本研究成果については、オンライン版では既に公開されており、米国神経学関連誌「Neuroreport」に2017年8月16日、掲載される予定です。今後もユニバーサル・サウンドデザインと広島大学宇宙再生医療センターは、聴こえのバリアフリー社会の実現に向けて、あらゆるシーンでコミュニケーションを支援してまいります。
(※1)一般社団法人 日本補聴器工業会 「Japan Trak 2015 調査報告」より
(※2)自社調べ(2017年6月時点)