CASE15
comuoon導入で、聴こえにくい方に限らず、
誰にとっても快適な環境を実現させた事例をご紹介します。
・音や光、香りまで含めた、快適な環境づくりの必要性を感じていた。
・好評の声を受け、リニューアルオープンするけだなの薬局へ正式導入を決定。
・comuoon導入に加え、SONORITYスピーカーを2基設置。
Q. comuoonを導入された経緯をお聞かせください
以前から国内の薬局で、音や光、香りに気を遣っているところは、ほぼ無いなと感じていました。薬品を取り扱うという性質上、温度や湿度には配慮しても、それ以外の環境管理については誰も関心を抱かない。「音」で言えば、どこの薬局も50㎡ほどの狭いスペースに調剤室と待合室があり、分包機やドリンク類の入った冷蔵ショーケース、パソコンやレジなどがこまごまと置かれています。それらから生じる複合ノイズは、実際に聴き取れない音だとしても無意識下で人体にとってかなりストレスになっていることは否めません。来局される方の多くは、体力や気力の落ちた患者さんです。そうした方々とスタッフが心地よくコミュニケーションをとるためには、温度や湿度だけでなく、音や光、香りまで含めた快適な環境づくりが大切だとずっと考えていました。
そんな時、友人に中石さんを紹介されcomuoonの存在を知りました。これまでcomuoonは、聴こえにくい方の聴こえをサポートするシステムとして紹介されてきたようですが、私は直感的にcomuoonが、聴こえにくい方に限らず、誰にとっても快適な聴こえの環境を実現する「サウンドフィールドアプリケーション(高精度な音を生みだす技術)」だと受け止めました。そこでさっそく、運営管理を任されている「アトム薬局」へ試験的に導入してみたのです。
Q. 実際に導入されて、反応はいかがでしたか?
すぐに、聴こえにくいのが常だった高齢の患者さんから「どうしてここは会話がしやすいの?あなたの声がはっきり聞こえる」と驚かれました。何人もの患者さんに同じような反応をいただきました。会話がスムーズになるにつれて、薬のこと以外にも健康アドバイスや雑談など、スタッフの話に懸命に耳を傾ける姿が見られるようになりました。これまで「どうせ聴こえないから」と、あきらめていた会話の楽しさを取り戻し、みるみるうちに皆さんの表情が豊かになっていきました。
その後、中石さんに相談し、リニューアルオープンした「けだなの薬局」[※地名/花棚(けだな)]には、comuoonに加えSONORITYスピーカーを2基、天井に設置しました。このスピーカーは、誰もが聴き取りやすいユニバーサルな音環境を叶えてくれます。音の明瞭度を極限まで高め、歪みの少ないクリアな音が実現できるので、聴こえのサポートはもちろん、プロフェッショナルオーディオとして活用できます。こうして私が以前から考えていた、快適なコミュニケーション空間としての音の管理が可能になりました。内装に合わせ、飴色の木で本体を包み込んだ素敵なスピーカーは「けだなの薬局」の自慢です。
Q. comuoonは十分にお役に立っていますか?
私は薬局を「正しく薬を出す場所」だと考えています。物理的にも道徳的にも正しく薬を出すために、薬を出す場面は毎回必ず自動カメラで撮影し、ドクター、患者さん、私たちの間で情報の行き違いが起きない体制を構築しています。また、毎日在庫管理を徹底して行うことで、スタッフの知識やオペレーション対応の向上に取り組み、ゆとりを持って患者さんとコミュニケーションがとれる工夫をしています。
comuoonは聴こえにおいて、患者さんに正しく情報が伝わる確率を上げる重要な役割を担っています。今後ますます在宅での医療や介護が進むことを考えれば、comuoonはよりウェアラブル(身につけて持ち歩くことができるコンピュータ)なサポートツールとして着実に進化することでしょう。
Q. 導入を検討されている方にメッセージをお願いします
これからは聴こえにくさの有無に限らず、誰でも快適に過ごせる「ユニバーサル」な考え方に根ざして、さまざまな場を創造することが求められます。
「けだなの薬局」は、白い棚に白いカウンターという一般的なイメージとはかけ離れた薬局です。おもちゃ箱をひっくり返したような雑貨の数々、産直店のように並んだ地元の特産品、挽きたての珈琲の香り…こうした自由な空間のベースには、五感の心地よさを追求したインフラの整備や、薬品・顧客情報の徹底した管理、スタッフの柔軟なコミュニケーションがあります。患者さんには見せないプロとしての地道な事業努力で快適性を追求し、ファンを増やす。それはすべての業種業態に共通する考え方ではないでしょうか。
comuoonは、誰もが快適に過ごせる「ユニバーサル」な場を創造する一歩になります。そこから生まれる豊かなコミュニケーションを、皆さんもぜひ体感してみてください。
※取材内容は2016年10月時点のものです。