どんな子どもも
健やかに成長できる
「音」環境を。
足立区の閑静な住宅街にあり、0~5歳児までの約170名が通うレイモンド花畑保育園。大きな窓から太陽の光が降り注ぐ開放的な空間のなかに、なぜアコースティックミュートパネルを導入したのか。主任を務める羽中田理絵さんにその経緯や、導入後の効果について伺いました。
どんな子どもも
健やかに成長できる
「音」環境を。
足立区の閑静な住宅街にあり、0~5歳児までの約170名が通うレイモンド花畑保育園。大きな窓から太陽の光が降り注ぐ開放的な空間のなかに、なぜアコースティックミュートパネルを導入したのか。主任を務める羽中田理絵さんにその経緯や、導入後の効果について伺いました。
足立区の閑静な住宅街にあり、0~5歳児までの約170名が通うレイモンド花畑保育園。大きな窓から太陽の光が降り注ぐ開放的な空間のなかに、なぜアコースティックミュートパネルを導入したのか。主任を務める羽中田理絵さんにその経緯や、導入後の効果について伺いました。
レイモンド花畑保育園 さま
主任
羽中田 理絵さま
導入前
声が反響し、教室内が騒然としていた。
子どもたちが一斉に話すと、教室内に声が反響して保育士の声が届かなかった。
発達障がいや、感覚過敏の子どもたちは特に落ち着きを失っていた。
導入後
子どもたちが集中できる教室に。
教室内の反響音が抑えられ、集中して遊べる環境が整った。
──レイモンド花園保育園では、どんな音の課題を抱えていたのでしょうか?
この保育園は教室が広く、天井が高いのが特長なのですが、その一方で音が反響しやすいという課題もありました。特に育ち盛りの4歳児クラスはみんな声が大きく、34名が一斉に話し出すと、保育士の声がかき消されて届かない状況になります。
音に敏感な子どもは耐えきれずに耳を塞いでしまうほどでした。
当園では、支援が必要な発達障がいのお子さんも受け入れているのですが、にぎやかな空間を不快に感じて大声を叫ぶこともあります。すると、回りの園児たちもそわそわしだして、悪循環を招いていました。
──そんな中で、アコースティックミュートパネルと出会ったのですね。
当園と同じグループの保育園が先に導入しており、その評判を聞いていました。私たちもユニバーサルサウンドデザインに相談を持ちかけたのをきっかけに、導入が決まりました。
──アコースティックミュートパネルを導入した決め手は何でしたか?
工期の短さです。保育園では年末年始しかまとまった休みが取れないため、簡単に設置できる点を重視していました。
実際に、1教室に120枚ほど、2教室分設置していただきましたが、1日もかからずに完了して助かりました。
本格的な防音工事となると、壁を壊して防音材を入れるため、工期だけでなく膨大な費用もかかります。
アコースティックミュートパネルは、既存の壁にそのまま貼り付けていただけるのでコスト面も想定よりかなり低く抑えられ、導入しやすかったですね。
──実際に導入してみて、変化はありましたか?
パネルを設置していない部屋と比べると、部屋に入ったときの感覚がまったく違います。今までは、保育士の私たちですら子どもたちの声にクラクラすることがあったのですが、設置してからは一切ありません。
自由時間のおしゃべりの反響音も減り、子どもたちが集中して遊ぶ様子が以前よりも多く見受けられるようになりました。音をしっかり吸収していることを実感します。
当園ではオフホワイトを選んだのですが、壁の色や木のインテリアに違和感なく溶け込み、大変気に入っています。
壁には子どもたちが描いた絵や作った作品などを飾ることが多いので、パネル自体が目立たないことも重要なポイントでした。
──今後は、どんな場所に導入したいですか?
4歳児はアコースティックミュートパネルのある部屋で過ごしていますが、来年度はパネルのない部屋に移ることになるため、違和感を感じるのではないかと懸念しています。
環境の変化が子どもたちにどう影響するのかを見守りつつ、新たに導入を検討したいです。
将来的には、すべてのクラスに導入できるといいですね。最近だと新型コロナウイルス対策として、教室の扉や窓を頻繁に開けて換気しています。隣の教室からも声が響いてしまうので、アコースティックパネルで音を緩和させたいところです。
──教室以外にも、設置したい場所はありますか?
廊下にも設置できるといいですね。雨の日など、屋外で活動ができないときは廊下で運動をしているのですが、吹き抜けで教室以上に声が響いてしまう。これもいずれは解消したいと思っています。
──保育の現場は、たくさんの音の問題を抱えているのですね。
おっしゃる通りです。子どもにとって、「音」は集中力を左右する大きな要素のひとつなのですが、あまりにもにぎやかな環境だと注意力が散漫になってしまいます。音が気になって集中ができない、気持ちが落ち着かないなど、子どもたちの健やかな成長を妨げる環境を改善するのが、保育を担う者の責任だと思います。
発達障がいの園児も、そうでない園児もともに生活する「インクルーシブ保育」を実現するためには、音の環境づくりはますます重要になっていくでしょう。今後もアコースティックミュートパネルの力を借りながら、すべての園児にとって過ごしやすい保育園を目指していくつもりです。
※取材内容は2020年11月時点のものです。
閑静な住宅街にあるレイモンド花畑保育園様。自然光をふんだんに取り込む大きな窓と、開放的な吹き抜けなど、とても先進的で素敵なデザインの建物が印象的でした。伺うたびに明るい環境で元気よく遊ぶお子さんたちの姿に癒されていましたが、そこで課題になられていたのがインタビュー本文にもある「音」の問題です。
日本の建築は光に関しては綿密に設計されていても音に関してはほぼ意識されておらず、建ててみてから音が反響しすぎることに気づくことも少なくありません。とはいえ一度出来上がった建物の音環境を変えるのは費用の面でも時間の面でも負担が大きく決して簡単ではありません。そんな中でこのミュートパネルは特別な工事が不要で施工も短期間、費用も大きく削減できる大きなメリットを持つ製品です。テレワークが普及したことでオフィスの音環境が気になる方も増えていると伺います。弊社ではこのように対話支援機器comuoonだけでなく、音環境を改善するソリューションも提供しております。「音」でお悩みのことがありましたら、ぜひ弊社リスニングアドバイザーまでご相談くださいませ!